はじめに:多頭飼育は「愛」だけでは乗り切れない
「猫は好き。でも、たくさん飼うなんて無理そう…」
そう思う方は多いかもしれません。実際、私自身が現在15匹の元野良猫と完全室内飼いで暮らしていると言うと、驚かれることばかりです。
正直、知識や心構えがなければパニックになっていたでしょう。
この記事では、実際に多頭飼育をしている私が経験したことをもとに、必要な準備・心構え・トラブル回避法をわかりやすくまとめます。
多頭飼育に向いている人・向いていない人
まず大切なのは「自分にできるかどうか」を冷静に見極めることです。
✔ 向いている人
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猫が大好きで、世話が苦にならない
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家にいる時間が多く、観察やケアに時間を使える
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生活にある程度の余裕がある
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汚れ・騒音・抜け毛に寛容(目や鼻に入ったり服に付いたり)
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計画的に動けて、マメな管理ができる
✖ 向いていない人
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衝動的に保護してしまうタイプ
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物事の管理が苦手
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清潔感に強くこだわる(※30分で猫は汚していきます🤣)
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家族の理解や協力が得られていない
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経済的にギリギリの状態
多頭飼育の基本ポイント
① トイレは「頭数+1個以上」が理想
猫はとても清潔好き。トイレの数が足りないと、ストレスや粗相の原因になります。
例:5匹なら最低でも6個は必要。
私の家では、システムトイレ+全自動トイレキャットロボット(リッターロボット)とを3台稼働させています。
② ごはん・水皿の配置は「争いを避ける」工夫を
個別に与えるのが理想ですが、私の家では食欲に差があるため、大きなお皿を3ヶ所に分けて設置しています。
海外の多頭飼育家庭でも、大皿方式で自由に食べられる環境が多い印象です。
③ パーソナルスペースの確保
上下運動できる場所(キャットタワー・棚)や、一匹で休める場所を確保することで、猫同士の衝突を防ぎます。
人間のインテリアの好みより、猫の「お気に入り」を優先しています🤣
多頭飼育でよくあるトラブルと対処法
猫同士のケンカ・威嚇
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初対面ではケージ越しに慣らす
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すぐに仲良くなるとは限らず、1ヶ月〜数ヶ月かかることも
私の家では、比較的穏やかな関係ですが、グループに分かれていたり、猫なのに猫大嫌いな子もいます。
健康管理が難しい
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誰のうんち・嘔吐かが分からなくなることもあります。
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でも、猫は嘔吐前に「ごっくごっくごっく…げー」と予兆があるので、そばにいれば気づけます。
嘔吐は毛玉や早食いなど、猫では比較的よく見られます。
掃除が追いつかない
- 多頭飼育の基本は掃除。でも、すぐ汚されるけど🤣
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毎日完璧に掃除できなくても、掃除しやすい環境を整えることが大切。
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ロボット掃除機(ルンバ・ブラーバ)を活用し、負担を軽減しています。
私が実践している「トラブル回避ルール」
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新入り猫は最初は隔離 → 徐々に慣らす
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毎日、目つき・食欲・行動からストレスをチェック
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1匹ずつ甘やかす時間を設けて、個別の信頼関係を築く
覚悟しておきたい費用・時間・体力のこと
1匹あたりの月額費用(医療費除く)
3,000〜5,000円前後
15匹いれば、それだけで約5万円前後になります。
トイレ掃除、食事、通院…時間と体力も必要です。
結論:多頭飼育は「計画的に、無理なく」が基本
猫は本当に尊い存在。でも、「かわいい」だけでは守れません。
しっかりと準備と覚悟を持てば、猫たちとの毎日はかけがえのない、豊かで幸せなものになります。
無理なく始めれば、あなたにもきっとできます。
大切なのは完璧じゃなく、猫との日々を楽しむ気持ちです。