猫がくっつかないのは不仲?15匹の多頭飼いから見えた「付かず離れず」という共生の形

この記事は約3分で読めます。

猫がくっつかないのは仲が悪いから?

15匹と暮らしてわかった「付かず離れず」という関係

YouTubeやInstagramで、

猫たちが何匹も寄り添って眠り、暖を取っている動画を見かけることがあります。

そんな光景を見ると、

「みんなすごく仲がいいんだな」

「うちの猫たちは、ああはならないけど大丈夫なのかな」

そう感じる方も多いのではないでしょうか。

私は現在、15匹の猫と暮らしています。

その多くは野良猫出身で、子猫の頃から同じ環境で育ったわけではありません。

そんな暮らしの中で感じているのは、

猫の関係性は、くっついているかどうかでは測れないということです。

スポンサーリンク

猫はもともと「距離を選ぶ」生き物

猫は犬のように群れで行動する動物ではありません。

基本は単独行動で、距離感の取り方は一匹一匹まったく異なります。

  • 誰かと一緒にいるのが好きな子
  • 同じ空間にはいるけれど、一定の距離が必要な子
  • 他の猫があまり好きではない子
  • 猫自体が嫌いな猫

こうした違いは、性格だけでなく、それまで生きてきた環境にも大きく左右されます。

スポンサーリンク

野良猫出身の猫たちが持つ「距離感」

私の家の猫たちは、外の世界で生きてきた子たちです。

外で暮らすということは、

主張しなければ居場所を失い、

譲りすぎれば生き残れない世界です。

その中で育った猫たちは、

  • 無理に誰かと仲良くしない
  • 危険を察知する距離感を大切にする
  • 必要以上に近づかない知恵を持っている

そんな生存戦略を身につけています。

だから、家の中で一緒に暮らしていても、

常にくっついて寝る、ということはほとんどありません。

スポンサーリンク

一緒にいない=仲が悪い、ではない

誤解されやすいのですが、

一緒に寝ないからといって、関係が悪いわけではありません。

  • 殺し合うような喧嘩はしない
  • 流血するほど争うこともない
  • 互いの「嫌な距離」を理解して避けている

猫たちは馬鹿ではありません。

むしろとても賢く、付かず離れずで生活する術を知っています。

これは衝突を避けるための、成熟した関係とも言えます。

スポンサーリンク

寝ぼけている時だけ、距離が曖昧になることも

面白いのは、

寝ぼけている時や、うとうとしている時です。

普段なら近づかない相手がそばにいても、

気づかずにそのまま眠っていることがあります。

完全に安心している空間だからこそ、

一瞬だけ警戒心が緩むのかもしれません。

それを見ていると、

「嫌いだから排除している」のではなく、

「距離を保つことで関係を壊さない」

そんな選択をしているのだと感じます。

スポンサーリンク

猫同士の関係は「静かな共存」

猫たちがそれぞれの場所で眠り、

同じ空間にいながらも、無理に干渉しない。

それは決して失敗でも、不幸でもありません。

むしろ、

  • 喧嘩をしない
  • 無理をしない
  • それぞれが落ち着いて過ごしている

これは、とても安定した多頭飼いの形です。

スポンサーリンク

まとめ|くっつかなくても、ちゃんと暮らしている

• 猫がくっつかないのは、決して珍しいことではありません

•野良出身の猫は、特に自分なりの距離感を大切にします

•付かず離れずでいることは、猫にとって賢い共存の形です

•同じ空間で穏やかに過ごせていれば、それで十分なのだと思います

猫と暮らすということは、

人間の理想とする「仲良し」を押し付けることではなく、

その子なりの距離感を尊重することなのかもしれません。

我が家では今の寒い時期、夜になると、

おおまかに私のベッドに7匹から8匹の猫が集まり、

残りの子たちは、二つあるこたつのそれぞれのグループで眠ります。

みんな同じ場所にいるわけではありませんが、

それぞれが落ち着ける場所を選び、静かに夜を過ごしています。

そんな光景を見ながら、

私は今日も「これでいい」と思っています