猫と暮らしていると、
ふとした瞬間に顔に違和感を覚えることがあります。
「何かついてる……?」
そう思って鏡を見ても、何も見えない。
けれど確かに、頬や鼻のあたりに“何か”がある感覚だけが残る。
実はこれ、猫の毛ならではの特徴なのです。
猫の毛は、想像以上に細い
猫の被毛、とくに下毛(アンダーコート)は、
とんでもなく細く、軽く、目に映りにくい性質を持っています。
・光を反射しにくい
・肌の凹凸に沿って張り付く
・産毛のような細さ
そのため、顔についても視覚では確認できないことが珍しくありません。
これは老眼や視力の問題ではありません。
実際に、猫の毛は人の産毛よりも細い場合があります。
「見えないのに、場所はわかる」という不思議
猫飼いの多くが経験するのが、
- どこについているか“感覚でわかる”
- 指で払おうとするのに、この位置のはずなのに取れない。顔で水を洗う。
- でも鏡では最後まで確認できない
- 目に入ってズルズルと長い細い毛が出てくる
という現象です。
これは、猫の毛が皮脂によって肌に密着するため。
触覚だけが頼りになるのも無理はありません。
犬の毛との決定的な違い
犬の毛は、
- 比較的太い
- 直線的
- 目で確認しやすい
そのため、顔についてもすぐに見つけられます。
一方、猫の毛は、
- 極細
- 空気中を漂いやすい
- 皮膚や粘膜に残りやすい
この違いが、日常の「取りにくさ」を生んでいます。
アレルギー体質の人が特に注意すべき理由
猫アレルギーの原因は、毛そのものではなく、
- 唾液に含まれるタンパク質
- フケ
- 皮脂成分
これらが毛に付着し、体内に入ることで反応が起きます。
猫の毛は細いため、
これらのアレルゲンを運ぶ能力が非常に高い。
・見えない
・取れたつもりでも残る
・目や鼻に入りやすい
アレルギー体質の人は、
猫を迎える前にこの点を知っておくことが大切です。
それでも、猫と暮らすということ
猫の毛は厄介です。
掃除しても、服を替えても、どこかに残ります。
けれどそれは、
猫がそばで呼吸し、動き、暮らしている証でもあります。
見えない毛に気づくようになるのは、
猫と同じ空間で生きているからこそ。
不便さも含めて、
それが猫との暮らしなのかもしれません。
まとめ
- 猫の毛は非常に細く、視認しにくい
- 顔についても鏡では見えないことがある
- 犬の毛よりも皮膚や粘膜に残りやすい
- アレルギー体質の人は特に注意が必要
猫を迎える前に、
「毛が見えないほど細い」という事実を知っておくことは、
人にも猫にも優しい選択につながります。
