野良猫を保護するとき、気になるのが「マダニ」や「ノミ」。
実際に観察していると、猫の体調や環境によって寄生の状態が大きく違うことがわかります。
野良猫の状態によって寄生の数が変わる
- 元気な個体
毛づくろい(グルーミング)がしっかりできるため、ノミやマダニが定着しにくい。被毛も清潔で、寄生虫の繁殖が抑えられる。 - 体調の悪い個体・環境の悪い個体
毛づくろいの頻度が減り、外部寄生虫を払い落とせない。免疫力も低下しているため、ノミやマダニが増えやすい。
つまり「体調と寄生虫の多さ」は密接に関係しています。
実体験:ジャンプしただけでマダニが落ちた猫
私が実際に保護した子の中には、ジャンプしただけで大きなマダニが5匹も落ちてきたケースがありました。私にびっくりして、動くたんびに5匹ずつ落ちていくのです。すごい体験でした。
それほどまでに寄生虫に蝕まれている子は、栄養状態も悪く、かなり弱っていることが多いです。
マダニ・ノミが与える猫への影響
- かゆみ・皮膚炎
- 吸血による貧血
- 感染症の媒介(猫ヘモプラズマ、バベシアなど)
- 人間への影響(SFTSや猫ひっかき病など)
特にマダニは人にも感染症を媒介するため、注意が必要です。
保護した猫への対処法
- 捕獲後すぐに動物病院へ → 寄生虫駆除薬(スポットタイプ、内服薬など)を処方してもらう。
- 素手でマダニを取らない → 無理に引っ張ると口器が皮膚に残り、感染の原因になる。
- ノミ駆除も同時に行う → ノミも多くの場合セットでついている。
まとめ
野良猫にマダニやノミが多くついているかどうかは、猫の健康状態のバロメーターでもあります。
元気な子はグルーミングである程度防げますが、弱った子や劣悪な環境にいる子は大量に寄生されてしまうのです。
保護猫を迎えるときは「寄生虫のリスク」を理解し、必ず動物病院で適切な処置を受けることが大切です。