設備の違いに気づいた、あるご近所さんとの出来事
私の家の近所には、いくつか動物病院があります。
立地としては、とても恵まれている環境だと思います。
その中の一つに、
私が過去に一度だけ猫を連れて行き、
その日は、その病院しか開いてなかったんです。
「ここにはもう来ない」と判断した動物病院がありました。
理由は明確でした。
設備が、あまりにも足りていなかったのです。
私は専門家ではありません。
けれど、これまで多くの動物を動物病院に連れて行き、
いくつもの診察室や処置室を見てきました。
その経験から見ても、
その病院は明らかに古いやり方のままで、
検査や処置に限界があるように感じました。
そのため、私は一度きりで通うのをやめました。
ご近所付き合いで選ばれていた病院
ところが、隣の隣に住む奥さんは、
その動物病院に長年通い続けていました。
理由はとてもシンプルだったと思います。
近いから
昔から知っているから
特に不満を感じていなかったから
そうした理由で、
ご近所の動物病院に通い続ける方は少なくありません。
その犬は、やがて寿命を迎え、亡くなりました。
新しい犬を迎えて、初めて別の病院へ
しばらくして、その奥さんは新しい犬を迎えました。
そしてある日、初めて別の動物病院を受診したそうです。
それが、私が普段通っている動物病院でした。
診察を終えたあと、
その奥さんはこう話してくれました。
「設備が全然違ったの」
「今まで行ってた病院と、こんなに違うと思わなかった」
その言葉は、とても印象的でした。
比較して初めて気づく「差」
動物病院の設備や診療体制は、
一度通っているだけでは、なかなか比較できません。
・検査機器の種類
・画像診断ができるかどうか
・緊急時の対応力
・複数の獣医師がいるかどうか
こうした違いは、
他の病院を知って初めて気づくことも多いのです。
その奥さんも、
決して「前の病院が悪い」と言いたかったわけではないと思います。
ただ、
「こんなに差があるとは思わなかった」
それだけだったのでしょう。
飼い主にできるのは「選ぶこと」
動物医療は、人の医療よりも限界があります。
それは事実です。
けれど同時に、
獣医師の姿勢や設備によって、
できることの幅が大きく変わるのも事実です。
ご近所だから。
昔から通っているから。
その理由だけで病院を選び続けるのは、
一度立ち止まって考えてもいいのかもしれません。
動物は、自分で病院を選べません。
だからこそ、
飼い主が情報を持ち、考え、選ぶことが大切なのだと思います。
まとめ
- 動物病院には、設備や体制に大きな差がある
- 比較して初めて、その違いに気づくことも多い
- ご近所付き合いだけで病院を選び続けるリスクもある
- 飼い主が選ぶことが、動物の医療環境を左右する
動物病院選びに、
正解はひとつではありません。
けれど、
「知らなかった」ままでいるより、
「知った上で選ぶ」ほうが、
動物にとっても、飼い主にとっても後悔は少ないのではないでしょうか。
