私は、自分の猫を「特別かわいい」と強く思う感覚があまりない。
よく、「この柄の猫が好き」「この種類の猫を飼いたい」という人がいる。
きっとその人には、その猫だけの魅力が見えているのだろう。
でも私には、その感覚があまりわからない。
15匹の猫と暮らしているけれど、どの子も一様に見えてしまうところがある。
もちろん性格の違いはある。
甘えん坊な子もいれば、静かな子もいる。
思い出深い子もいる。
それでも、「この子だけが特別」という感覚が、自分の中にはあまり生まれない。
人間でも、「自分の子供は特別だ」と言う人がいる。
私には人間の子供がいないから、その感覚は想像するしかない。
けれど、私は昔から、自分に近いものほど過大評価しない癖がある気がする。
むしろ、自分の所有しているものを低く見積もってしまう。
だから猫たちも、「私の猫だから特別」という見方ではなく、ただそれぞれに生きている存在として見ているのかもしれない。
フラットに見てしまう。
この感覚には、良いところも悪いところもあると思う。
でもひとつだけ、悪くないかもしれないと思うことがある。
それは、自分の猫だけではなく、他の誰かの猫も、同じように見られることだ。
身内だから特別。
自分のものだから価値が高い。
そういう感覚が少し薄い分、私は案外、どの命も平等に見ているのかもしれない。
もちろん、自分が飼ってる子が亡くなれば大泣きして、悲しい気持ちを引きずる。
きっと私は、感情を大きく表に出さないだけなのだと思う。
静かに見えているだけで、ちゃんと大切なのだと思う

